爬虫類ってどれくらい電気代がかかるの?

電気代

更新 2019.12.23

爬虫類は餌や水以外にも必要なものがあります。それは電気による飼育設備です。
特に日本の冬は冷え込むので、海外の暖かい場所に住んでいる爬虫類にとってはとても厳しい環境なので、保温器具は必要不可欠になってきます。
今回はそんな爬虫類飼育にかかる電気代(保温器具を中心に)をシミュレーションを含めて計算してみました。

電気代がかかる用品の紹介

爬虫類にかかる電気代は主に保温が中心で、冬場は周りの温度が低いので春〜秋以上に電気代がかかります。特にフトアゴやリクガメなどのバスキングライトが必要な種類は、思っている以上に電気代がかかります。

バスキングライト

バスキングライトは爬虫類の体を温めるため、主に昼間に使用するライトで温度に合わせて30〜100Wの電球を使用します。

ナイトランプ

ナイトランプは暖かいが光を発しない夜用のライトです。こちらも30〜100Wが販売されています。光を発しないため電球が切れた場合に視認しにくいので注意が必要です。
電球ではなくセラミックヒーターの商品もあります。

パネルヒーター

パネルヒーターは下部か側面で使用するヒーターで、ホットカーペットのような商品です。電力は広さによって15〜30Wの商品があります。
ヒョウモントカゲモドキのような底面に住んでいて、バスキングの必要のないヤモリやトカゲにメイン保温器具として使用します。

暖突

暖突は「みどり商会」さんが販売している商品で、ケージの上部に設置しケージ全体をこたつのように温める商品です。
サイズによって電力がちがい、Sで13W、Mとロングは32W、Lで57Wの商品があります。ヘビなどは保温球を使用するとトラブルになるので、この商品が有効になります。

紫外線ライト

紫外線ライトは爬虫類の日光浴の代わりに使用するライトで、爬虫類に必要不可欠なビタミンD3の生成に使用します。15〜30Wの商品があります。

実際にはどれくらい電気代がかかるの?

ここでは実際に保温器具を使用した場合、どれくらいの金額になるのかシミュレーションしてみます。

その前に、まず電気料金の計算方法ですが、一般的な1kWh =27円で計算します。
50Wの1時間あたりの計算式は 50W×1時間 ÷ 1000×27円=1.35円
50Wmの電球を24時間使用すると、1.35×24=32.4円になり、
1ヶ月では32.4×30日=972円、1年は972×12ヶ月=11,664円になります。

フトアゴやリクガメの場合

フトアゴ やリクガメはバスキングライトと紫外線ライト、夜の保温が必要です。

フトアゴ

一般的なナイトランプ30wを14時間、バスキング50w+紫外線26wを10時間を計算します。(サーモ不使用として)
30w(1時間約0.81円)×14時間=11.3円
76w(1時間約2.00円)×10時間=20.0円
1日の合計 31.3円
1ヶ月の場合×30日で= 約939円 
1年は ×12ヶ月で=約11,268円

ヒョウモントカゲモドキの場合

ヒョウモントカゲモドキはバスキングライトと紫外線ライトは不要で、パネルヒーターか暖突、またはその両方を併用で使用することで飼育できます。
24時間付けっ放しとして計算します。(サーモ不使用として)

パネルヒーター16W使用で
16w(1時間約0.43円)×24時間=10.3円
1ヶ月の場合×30日で= 約309円
1年は ×12ヶ月で=約3,708円

暖突Sサイズ13W使用で
13w(1時間約0.35円)×24時間=8.4円
1ヶ月の場合×30日で= 約252円 
1年は ×12ヶ月で=約3,024円

パネルヒーター16Wと暖突Sサイズ13W使用で合計29W
29w(1時間約0.78円)×24時間=18.7円
1ヶ月の場合×30日で= 約561円 
1年は ×12ヶ月で=約6,732円


以上がケージ1個あたりの電気代です。
フロアゴ、リクガメが1ヶ月約1,000円、レオパで1ヶ月300円ほどになっています。
一般的な一人暮らしの電気代が1ヶ月4,000〜5,000円くらいなので、一人暮らしで爬虫類を飼うと1割〜2割の電気代の上昇が考えられます。

エアコンで管理する

ケージが少ない場合は1ケージずつ温める方法でいいのですが、複数のケージがある場合はエアコン管理のほうが効率がいい場合があります。
エアコンは温度を上げる時に電気を使うので一度あたたまると電気の消費がかなりおさえれます。ですので24時間エアコン管理をしている飼育者も多いと思います。
電気代ですが、私の経験上で6畳用のエコなエアコンで1ヶ月+2,000円〜+4,000円電気料金が上がりました。(あくまで経験上です)

ちなみにオイルヒーター1000Wを使用していた時がありますが、月15,000円のアップでした。石油ファンヒーターは4日で18L=1,800円、月13,500円、、、家族に怒られる価格です。

複数飼育している場合はエアコン管理も考えてみてはいかがでしょうか!

エアコンをつけっぱなしにしたときのメリット

1)いつでも部屋が暖かいので、帰宅後もストレスフリー(人間)
2)夏は冷房、冬は暖房と1年中同じ温度なので飼育が用意になる。
3)外出先からも操作できる機種が多いので、出先からでも温度管理がしやすい。

エアコンをつけっぱなしにしたときのデメリット

1)ケージが少ないと、逆に電気代がかかる。
2)冬場は部屋が乾燥するので、加湿が必要。
3)急な故障や停電で故障すると部屋全体が夏は暑くなり、冬は冷えてしまう。

実経験

ここからは余談としまして、2011年〜数年間、ヒョモントカゲモドキのブリーダーをしておりました私の実経験をお話します。
6畳の部屋で最大でレオパ♀親60匹を飼育していたのですが、エアコン&オイルヒーター管理とガラス温室管理を併用していました。
レオパケージ数は約80個、フトアゴケージ10個でエアコンで室内25度、ガラス温室内はサーモ付きのヒートケーブル4本で管理しており、一番冷え込む1月と2月はオルヒーターも使用し電気代は月40,000円! 引き落とされた通帳を見て驚いた経験があります。
餌代や飼育用品代をプラスすると、月8〜10万円くらいかかっていた覚えがあります。
当時はイベントが少なく、実店舗の無い私は4〜5月くらいの最初のイベント(たしかブラックアウト神戸)までは販路がなく、辛い日々を過ごしていました(笑)

まとめ

今回は、爬虫類にかかる電気代の話でしたが、飼う前は電気代の心配をする人はあまりいないく、飼育してからびっくりする方もいるそうです。
餌はもちろん床材、電球も消耗品なので、種類によってはよりお金がかかる爬虫類も存在し、生涯飼育を前提としてみてみと結構なお金になってきます。
近年、エキゾチックアニマルや爬虫類などの珍獣とされるペットの放棄が問題になっています。
ヤフーニュース(イグアナ、フェレット、烏骨鶏「珍獣ペット放棄」で生じる大問題)
ショップやイベントで購入の前に事前に必要な器具、餌などを調べ、納得した上で飼育をするようにしましょう。

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