コモドドラゴンのスペックがやばすぎる!

コモドドラゴン

更新 2019.12.26

コモドドラゴンとは!

コモドドラゴンは、主にインドネシアのコモド島という390㎢ほどの面積の小さな島に住んでいます。この島での王者はもちろんコモドドラゴンなので天敵がいないのでノビノビと暮らしています。20世紀初頭に保護活動の対象とされ、1991年にはコモド島と周辺の島々が世界遺産に登録されたことで、今では完全に保護対象となっています。
島内のドラゴン頭数は約1,350頭で比率はメス約350頭のオス約1,000頭です。オスの寿命は約60年でメスは約40年、メスは出産の負担があるため寿命が短いとされいる。
現在では島の重要な観光資源として島民から大事にされています。

博士
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最近ではTV番組の「世界の果てまでイッテQ!」イモトさんがコモドドラゴンに追いかけられる企画があったので知っている人も多いだろう。

驚くべき身体能力

大きさががヤバイ

コモドドラゴンの大きさは全長約3mと軽自動車とほぼ同じ大きさになり、重さは最大で160kgです。その体を維持するのに必要な餌は1ヶ月で80kgと思ったより少なく低コストな変温動物の特性を十分に生かしている。

かなり素早い

イノシシや鹿を餌としているので、その巨体に似合わず走る速度は時速20kmとかなり早く、人間と同じくらいの速さになる。

博士
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逃げるときはジグザグに逃げると人間でも振り切れるらしい。

防御力がチート

防御力もヤバく、近年発見された『皮骨』という組織で、まるで「くさりかたびら」のような性質があり、柔軟で丈夫な鎧を体内に着込んでいる。さらに周りを鱗で覆われているので、2重の鎧をきていることになる。

毒をもっている

素早く、防御も完璧なコモドドラゴンですが、攻撃力もすごいんです!歯の間にある複数の毒管からヘモトキシンという毒を出し、噛んだ相手の血液凝固を阻害し失血によるショック状態にさせ死に追いやってしまいます。

博士
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噛んでしまえばこっちのもの!後は勝手に死んでしまうので、ゆっくり追いかけるだけで獲物にありつけてしまう。

驚くべき回復力

ある研究者がコモドオオトカゲがケガをしているのに感染症を起こさず平気にしているのに気がついた。それを不思議に思い血液を採取し調べてみると驚くべき抗生物資を発見!これを『DRGN-1(ドラゴン1)』と命名した。これによりコモドドラゴンは傷をおっても感染症にならないばかりか、素早く治癒できる驚くべき回復力をもっていることが証明された。

博士
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カブトガニも血液が貴重なのが原因で採取されている。同じ道を歩まないよう祈る。

すごい繁殖能力

2006年に発表された内容では、ロンドンの動物園で飼育していたコモドドラゴンのメスが、2年以上オスから離された状態で11個のたまごを産み、そのうちの7つが孵化したという。これによりコモドドラゴンはオスとの交尾を行わずに繁殖することが可能であるとされている。この習性を単為生殖といい、爬虫類では普通はオスと出会いにくいなどの理由で単為生殖ができるように進化する種類もいるのだが、島内はオスが圧倒的に多いのでなぜこのような進化をしたのか謎が深まるばかりだ。

コモド島の現状

そんな最強のコモドドラゴンが住むコモド島だが、2020年1月より観光目的での訪問が禁止というニュースが流れた。しかし、現地の住民はコモドドラゴンを観光資源として生活をしている人も多く、年間18万人いた観光客が来ないとなると生活ができなくなるため、政府は2019年10月1日に入島禁止ではなく「コモド島を訪れる観光客の数を制限する」と発表を変更した。
2020年1月より入島できる人数が制限され、プレミアム会員の人しかコモド島に入れなくなり、見るためのハードルが上がってしまった。

博士
博士
コモドドラゴンは裏社会で400万円(ベビー価格)の値で取引されているため、密輸があとをたたない。これにより入島禁止が実施されそうになったんだ。保護活動としては素晴らしい試み!

コモドドラゴンを見るためには?

昔は東京の上野動物園と北海道の円山動物園にいましたが、残念ながら現在は日本でコモドドラゴンを見れる場所はありません。
しかし、現在2箇所、コモドドラゴンの導入を予定している場所があります。
1つは、静岡県の爬虫類専門の動物園iZoo(イズー)で2018年7月を予定していましが、のちに延期を発表、現在も話し合いが進められているそうです。

http://izoo.co.jp/

もうつは、名古屋の東山動植物園が2023年までに飼育と展示の方向で手続きを進めていると2019/12/2に発表がありました。しかし、これもまた導入にはインドネシア政府の許可が必要なので、まだ承認を得るために話をしている段階みたいです。

http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/

さいごに

コモドドラゴンはコモド島で生態系の頂点の生物なのだが、なぜにここまで強くならなくてはいけないのかが謎だ。毒にしても普通は弱い生き物や小さい生き物が持つべきなのにここまで大きく強い生き物が持つとうことは、過去になにかの天敵がいたのかもしれないし、人間を天敵とした進化なのかもしれない。
こんなチート級の生物でも生息数は年々減少しており、1981年の調査では約7,200頭、2014年には約3,000頭、2019年2月は約2,700頭と発表され(コモド島とその周辺の島の合計)、近年の5年間で1割のコモドラゴンの減少している。これには密猟が原因での減少も含まれており、今後の事を思うと政府が入島禁止にしたくなるのも分かる気がする。
そんなコモドドラゴンがまた日本で見れるかもしれないとなると、爬虫類好きの私としてはその日が待ち遠しい。

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